オットーネ通信(第9回)父から娘へ捧げる特別なキュヴェ
いつもオットーネのワインをお取り扱い頂きありがとうございます。
早いものでもう師走。。。年末年始はみなさんどう過ごされる予定ですか?
今年は大人数で派手にパーッと、とはなかなかいきませんが、「大切な人と一緒に、この1年間がんばってきたご褒美を」と、考えている方も多いのではと思います。
今回のオットーネ通信では、そんな日に添えていただきたい、とっておきの1本をピックアップしました。
Travaglino(トラヴァリーノ)社
O.P.Metodo classico brut cuvée 59 D.O.C.G. (O.P.メトード クラッシコ ブリュット キュヴェ59)
「これは特別な時にぴったりの、心地よい香りのクラシックスタイルのスプマンテよ!」
トラヴァリーノ5代目当主のクリスティーナさんに話を聞くと、そう切り出しました。
それでは、その意味を紐解いていきましょう。
オルトレポー・パヴェーゼの地で1868年から続く歴史あるワイナリー、トラヴァリーノ。
ここに「キュヴェ59」が誕生したのは、今から20年以上前のこと。
創業者の孫である、ヴィンチェンツォ・コミ氏によって生み出されました。 (ちなみに創業者の名もヴィンチェンツォ・コミ。おじいちゃんから名前を継ぐのはイタリアのあるあるですね。)
1965年頃から活躍したヴィンチェンツォ氏は、トラヴァリーノの新しい基盤を作り上げた人物です。 礼拝堂、農家、中庭などを含む古い邸宅をワインセラーに改装したり、 土壌調査を行ってピノ・ネロやリースリングなど品種に合う区画へ植え替えを行ったり、 ロカンダを改築したりと、重要な功績を残しました。
そんな彼には、1959年生まれの娘がいました。 父親にとって娘の存在は、きっと大きな活力になっていたのでしょう。
娘に捧げるワインを造ろうと心に決め、娘の生まれ年を冠したのが、この「キュヴェ59」なのでした。
特別感&新鮮さを発揮する醸造の工夫
こだわりの詰まった醸造についても見てみましょう。
畑は南東向き、標高250~300m、石灰、粘土質の土壌。 ピノ・ネロ80%、シャルドネ20%で造られます。
収穫は8月末から9月にかけて手摘みで収穫。 辛口ブリュットに仕上げるため、厳選されたブドウを使用します。
まずはソフトプレス。搾汁率はわずか45%のみで、これが質の高さの基礎となっています。 その後18℃に温度管理されたステンレスタンクで醗酵。 収穫の翌年5月にはアッサンブラージュ(ブレンド)を行い、スプマンテのベースとなるワインを造ります。 ここから最低2年間の瓶内二次醗酵です。
仕上げには、ボトルをオレンジのフィルムで包みます。 見た目の華やかさが増すばかりでなく、紫外線から保護する役割も備えているので、抜栓の準備が整ったら外してくださいね!
こうして古典的な製法を用いながら、 新鮮さを最大限に発揮する特別な一本となるのです!
女性に贈りたい優雅なスプマンテ
さてさて、こうしてできあがった「キュヴェ59」は、 やわらかな藁色に、白桃と花の心地よく複雑な芳香、 そして味わいの持続性もあいまって、とてもエレガントで個性的。
女性に捧げられたワインだからでしょうか、 現地でも女性に喜ばれることがとても多いのだとか。
アペリティフや前菜、特に風味やさしめのシーフードとの相性がBuono! (クリスティーナさんおすすめは、カタロニア風タラのサラダ)
今のシーズンならクリスマスやお正月に、 またワインのストーリーを考えるとお誕生日のお祝いにぴったりですね!
みなさんの特別な日に、「キュヴェ59」を大切な人と楽しんでいただき また新たな力が沸いてきますように。 そんな気持ちで、お届けしたいと思います!
(文:宮丸明香)
ワイナリー:トラヴァリーノ
原産:ロンバルディア州/パヴィア県
品種:ピノネーロ80%、シャルドネ20%
内容量:750ml
アルコール度数:13%
タイプ:スプマンテ
参考上代:4,500円
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